さらば、ベルリン
ポツダム会談の取材のため、ベルリンを訪れたアメリカ人従軍記者のジェイク(ジョージ・クルーニー)。かつて、ベルリンに残してきた恋人のレーナ(ケイト・ブランシェット)に再会するも、彼女はジェイクの運転手タリー伍長(トビー・マグワイア)の恋人となっていた。そんな中、銃殺されたタリー(トビー・マグワイア)の遺体がソ連占領地区で発見され……。(シネマトゥデイ)
ということですが、全編白黒です。フィルム・ノワールということです。お洒落です。ヒッチコックの昔の映画を観ていたような気がします。
昔の映画は男優も女優もとびきり美しかった・・・白黒映画ではその絶対的な美が必要なわけで、これを今の俳優で誰が演じることができるか?ジュリア・ロバーツやトム・クルーズではダメなわけです。彼らはあくまでもカラーの恩恵が大きい人たちですから。
ところがケイト・ブランシェット。もうかつての美人女優、そうバーグマンやグレース・ケリーに負けていないわけです。とびきりの美しさが白黒の画面でも生えるんです。
モノトーンというのは、実はかなりエロティックな効果があります。一瞬、自分と画面の向こうにシードが貼られているよう気がして、その画面の奥は自分で想像しなければならない、いや想像できるというか・・・
たとえば今となっては、グレース・ケリーが共演相手と手当たり次第寝ていたという話は、白黒の映画のスクリーンで観ていた女優だからこそ、より興味深いものになっているわけでして、キャメロン・ディアズが友人とお泊りデートしたという話とは、観ている側に迫ってくる度合いが違うというものです。(この辺うまく言えません。白黒映画の持つ魔術を説明したいのですが・・・)それだけ、モノトーンはこちらの想像力を大きくさせます。
ジョージ・クルーニーも顔立ちがはっきりしているので、白黒で映える役者です。驚いたのはトビー・マグワイア!白黒で観ると本当に悪役顔しています。目つきが本当に悪いのです。
だからと言ってこの映画を手放しで褒めているわけではありません。映画自体は一方的なセンスを押し付けられているだけで、非常に凡庸な出来だと思います。本当は緊迫感あふれる話だと思うのですが、映画の見栄えにのみ重点が置かれて、ストーリーの流れは二の次になっています。
せっかくいい俳優を揃えたのに。監督のエゴの犠牲になったというべきでしょうか?
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コメント
TBどうもでした
はじめちょっと期待してたのですが、おしゃれな映像とは裏腹に内容は薄かったですね、監督の自己満足に付き合わされた感じは同じです。
名優が勿体無いも同感でした。
ナレーションがころころ変わるのが一番萎えました・・
投稿: くまんちゅう | 2008年2月21日 (木) 15:13
ぷくちゃんの白黒映画に対する思いを読んでいて、先日亡くなった市川昆監督の言葉「映画は所詮、光と影」が頭に浮かんできました。
それにしても、ぷくちゃんがここまで批判する監督って誰だろう?
ああ、器用貧乏のスティーヴン・ソダーバーグですか。納得です。
投稿: Yama | 2008年2月21日 (木) 23:35
くまんちゅうさん、こんなのも観ているのですか。さすがです。
>おしゃれな映像とは裏腹に内容は薄かったですね、監督の自己満足に付き合わされた感じは同じです。
そうなんです。自己満足なんですよ、自己満足。「トラフィック」とかはおもしろかったのですが・・・「オーシャン」も回を重ねるにつれ、面白さが減ってきたような気がしました。
>名優が勿体無いも同感でした。
ナレーションがころころ変わるのが一番萎えました・・
同感です。変なナレーションです・・・
投稿: ぷくちゃん | 2008年2月22日 (金) 09:46
Yamaさん、コメント感謝です。
>ぷくちゃんの白黒映画に対する思いを読んでいて、先日亡くなった市川昆監督の言葉「映画は所詮、光と影」が頭に浮かんできました。
そうなんです。白黒っていいんです。エロティックです。でも今現代になぜこんな風に行うの?って感じはしました。
>ああ、器用貧乏のスティーヴン・ソダーバーグですか。納得です。
おお、きつい一言。辛いです。
投稿: ぷくちゃん | 2008年2月22日 (金) 09:47